ジプニーには車掌が付いている場合がある。車掌の役割は主に、客を寄せること、運賃を受け取り釣りを返すこと、そして後方の車両に対し、手足の動作で方向転換を合図することだ。車掌は、通常、動きやすいショーツをはき、日が照っていると厳しい陽射しから顔を守ため頭にタオルを巻いている。
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道端でジープを待つ人に乗車を促すのは車掌の重要な役割。「コローン、コローン」と行き先を大声で案内する。
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道路の反対側からも客を誘う。乗車する気配があれば、交通を止めてあげたりもする。また、下車したい客がいれば車体を叩いて運転手に合図を送り、下車が完了した後は声で「発車OK」を連絡する。なぜかこの時に使う言葉は日本語の「いいよー!」に聞こえる。
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昼休み。車掌の仕事は体力を消耗する。夕型は洗車までやらされる。
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車掌は子どもがやっている場合が多い。この子は9歳。日給は100ペソで、家計を手伝っているそうだ。子供でも手際よく大人の乗り降りを手伝ったり、行き先を大声で案内したりする。幼い車掌に「学校は?」と聞くと、「行くお金ないし」と説明するが、教室に閉じ込められているより一日中ジープに乗っている方が楽しいのもひとつの要因であろう。
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この子は13歳。車掌である以上、乗客に大人同様に扱われる。客から運賃を受け取り、釣り銭を返す。どの客がどこで乗ったかをすべて頭に入れておかなければ運賃も計算できないから、誰にでもできるような商売ではない。
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車掌が同乗していない場合、車掌の役割をすべて運転手が被う。走行中にギアを変えながら、客の運賃を受け取り、はっきりしない場合、振り向いて「この20ペソ札は誰の?どこまで行くの?」と聞いてくる。比べて、米国ではバスの運転手に話し掛けることは法律違反だそうだ。ずいぶん違うねぇ。
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