日本の皆様は哀れで、よくぼったくられる。たとえば、マクタン島のダイブショップを取材中、「日本人なら倍くらい高い」と露骨に説明するダイブショップのスタッフに何人も出会った。経営者が日本人の場合でもそうだ。たとえば、マクタン島の「Cebu Beach Club」内に存在する日本人経営の「PSQ Divers」も、日本人には通常の倍のレートを示している。カラオケバーでも、日本人用のメニューを別に用意しているところが多い。残念ながら、日本人は、そして日本人だけが、めちゃくちゃだまされているのが現状だ。誰もがカネがいくらでもあったバブル時代はそれでもよかったかもしれないが、フリーターやサラリーマンが毎日毎日苦労して働いて一生懸命貯めたお金をそう簡単にもってかれていることを考えると、泣きたくなる。セブ島の住民はケチで有名であり、誰もががめつい。ケチと思われて嫌われたり、馬鹿にされることはまずないので、要求された値段をうのみにしないで、本当の値段を確かめましょう。親切なスタッフが多いから、本当の価格を教えてくれる可能性は高いですよ。
また、通貨の価値がわからないことから、日本円もペソもドルと異なってゼロが多いことから、そしてさらに、メンタリティーや文化の違いから、チップをあげ過ぎる日本人が多い。100ペソを100円と勘違いしてはいけない。交換すると約250円だが、実際の価値は1000円くらいだ。チップをあげすぎると「ああ、親切でいい人だ」なんて思われることはまずない。逆に、「こいつ、バッカじゃねーの」と貶される。セブの人は(特にマニラの人に比べて)正直でまじめで温暖な性格の人が多いが、お金を撒き散らすカネモチは間違いなく嫌われる。苦労して稼いだお金をドブに捨てるのが悔しくなくても、陰で笑われるのは誰もが悔しいはずです。チップは20ペソ(約50円)で十分だ。(150ペソの日給で頑張っている労働者なんていくらでもいる。)ぜひ、好感をお金で買おうとする気持ちを抑制して、過剰なチップを撒き散らさないようにして下さい、ネ。チップをあげなくても笑顔で相手の目を見ながら「Thank you!」と言ってあげれば、喜びますよ。セブ島の人は何よりもスマイルを重宝します。
ところで、セブでは最近、ちょっとしたブームがおきている。英語では「Day Spa」と呼ばれるが、マッサージやエステを提供する店が内部市場向けに、猛烈な勢いで開業し続けている。低価格と品質の組み合わせが人気の秘密であろうが、いずれにしても一流ホテル内の店とほぼ同じレベルのサービスが味わえるが、価格は半分以下だったり、十分の一だったりする。そもそも一流ホテル内の店(「Paradise」「Roman Spa」「Mogambo Springs」等)は価格表もペソではなくドルで示しており、お金の価値が分からない観光客向けに営業している。今度、「Body and Sole」「Royal Day Spa」「Zen」など、現地住民向けの新しいタイプの店に行ってみてはいかがでしょうか。